アメリカで起きているサイバー攻撃事件

「不確かな」ロシアの関与

米国大手メディアであるブルームバーグ社の上席政治記者ジェニファー・ジェイコブズが、日本時間7月4日午前5時に掲載した記事によれば、

「直近のサイバー攻撃がロシアによるものかについて、バイデン大統領は『不確かだ』と述べた」と書いています。

この記事は、日本時間7月4日12時に、ロシアメディアのスプートニクにも引用掲載されていますが、日本のメディアでは流れていないので、私の抄訳により解説します。

プーチンバイデン会談

ジェイコブズ記者の記事で注目したのは「6月16日のプーチン大統領との会談で、バイデン大統領はサイバー攻撃の排除を『プーチンに懇願した』にもかかわらず、直近の攻撃がその数週間後に発生していることだ」と書いている点です。

6月17日時点の西側メディアの記事は「バイデンがプーチンに対して『アメリカのほうがサイバー攻撃力は強いんだ』とロシアを脅迫した」というものだったので、実際はどうだったのでしょうか?疑問があります。

新たなサイバー攻撃

さて、直近の攻撃ですが、共和党全国協議会に対してマイクロソフト社から、シネックス社が攻撃にさらされていると警告をしてきたことです。幸い共和党全国協議に被害は出ておらず、国家安全保障局やFBIが捜査中です。

アメリカの中小企業がアウトソーシングとして利用しているシネックス社のようなサービス提供社は約20社ありますが、「レビル」と呼ばれる「ロシアに関係する」グループによってサイバー攻撃を受けていると「信じられている」ようです。ジェイコブズ記者の記事文章に「 」をつけましたが、何も確かなことは分かっていない状況の様です。アルゴリズムにロシア語の単語がダミーとして入っていたことがその理由とも聞いています。

バイデン発言

冒頭に紹介した7月4日のバイデンの発言は次のように続いています。「私は政府関係機関に、必要があれば即応するように指示した」「大統領機の中で受けた政府職員の説明の第一印象では『ロシアではないらしい』が、未だ不確かだ」。

セキュリティ-専門会社のハントレス・ラブ社によると、全米で千を超える企業が影響を受けており、その数は増加し続けているようです。

「レビル」は何者か?米国内で起きているこの事件を、バイデン大統領は早く解明し、犯人を逮捕して欲しいと願います。

 

By Jennifer Jacobs JST5:54  Updated on 07/04/2021.

https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-07-03/biden-says-not-sure-if-russia-is-behind-latest-cyberattack

 

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MiraiProject 山辺美嗣(やまべみつぐ)

政治・行政プロジェクトのコンサルタント

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通産官僚・国連職員を経て、地方議員歴24年
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